【間取りの概要】
- 延床面積:142.03㎡(42.96坪)
- 4LDK+α
- 南玄関
- 土地面積:129.2㎡(39.08坪)
- 収納量:24.50㎡(面積に対して18.66%)
- カテゴリ:40坪|4LDK|3階建て|広いバルコニー|南玄関|アイランドキッチン|シンプルモダン|ランドリールーム|明るいLDK|ママルーム
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目次
40坪、4LDK、ランドリールームのある3階建ての間取り
↓40坪、4LDK、ランドリールームのある3階建ての間取り↓
この間取りのポイントを解説していきます。
3階建ての間取りのポイントは、二階のLDKのつくり方が一番ですが、この間取りもLDKを如何に広く見せるか?を第一で考えてプランニングしています。
また、動線を考慮して、ランドリールームを同一フロアにもってきています。
今回の間取り提案は、比較的土地が広い(40坪)場所での三階建てになる為、ゆとりのある提案になっていますが、3階建てに対しての
- 外観のつくり方
- 日当たり(解放感)
- 三階建ての費用UP
について、ここで解説していきたいと思います。
あと、駐車計画は2台とった上での設計になり、40坪の土地に40坪の3階建てを建てるとこんな感じでもできるというところを知ってもらえればと思います。
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ポイント1:3階建ての外観のつくり方
はい、ポイントの一つ目は外観の作り方です。実は、3階建て、私もいろいろな施工事例を日々チェックしているのですが、なかなか素敵な外観が少ないです。
というのも、3階建てを建てる場合、今回は40坪の土地ということで、少しゆとりがありますが、もっと小さい土地での設計になることが多く、土地にゆとりがないがために、総三階の家に近い形で間取りにする必要が出てくるためです。
外観をつくる時の基本的な考え方は奥行感を如何に出すか?になりますが、総三階になればその奥行感を出すことが難しくなることが多い為です。
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さて、この間取りは単世帯の3階建てになり、また土地も40坪と比較的大きくありますが、無理をすれば、二階建てでも設計できるギリギリのラインでした。
ただ、ご相談者さんがもともと三階建てを希望されていたこともあり、少しゆとりのある設計をしています。
この3階建ての外観のポイントは、
- 3階まで縦に伸びるライン(壁)が綺麗に見えること。
- 二階のバルコニーを張り出し、玄関を引っ込めて奥行感を出したところ
- 上記二つをバランス良く配置する
の3つです。
また、外観づくりの基本は、“壁を綺麗に見せる”になりますが、壁だけだと少し無機質になりすぎてしまうので、窓を設けて抜け感というか、家としての表現をプラスしています。
*窓は和室の明るさ確保も兼ねてはいます。
“壁を綺麗に見せる”です、、、、たまに“窓を揃えて外観をつくる”という意識で設計をしている人を見かけますが、それはあまりお勧めしません。
実際、街を走っていても、あまり素敵でない家の方が目立ちます。
、、、本当は窓でも外観はデザインはできるのですが、それはレベルが高く、また一般住宅で予算を考えた時、そこまでできる設計がいるか?となります。
ですので、“壁を綺麗に見せる”を意識してください。
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ポイント2:日当たりを考える
この間取りの2つ目のポイントは日当たりです。
特に三階建てを建てるエリアは、住宅が密集している場合も多く、また、両隣も三階建てとなっていることも多く日当たりの問題は必ず出てきます。
LDKはメリハリを考えて、南側に窓配置はできると思いますが、各部屋の明るさの確保で、南側に窓を設けることが難しい場合も出てきます。
かと言って、南側に窓を意識しすぎるのも問題で、隣の家の建ち方を考えたり、ときに吹抜けや高い位置の窓を活用したりしながら、窓配置を考えていくようにするのがポイントになります。
- 南側に窓がとれなくても、北東西でも窓を設ける。
↓ - その際、その窓の先がある程度遠くまで見渡せる位置があるなら、そこに窓を設けることで、明るさと解放感は確保できるようになります。
↓ - 逆に、そういった窓の位置がなかなか見当たらないときはできるだけ高い位置に窓を設けたり、大きくしたりしていきます。
はい、設計の方法としては色々ありますが、先ずはこの手順で窓配置を考えてもらえればと思います。
ちなみに、この設計は、真南が道路という土地ではなく、右に大きく振っている方位でしたので、それを利用して道路側からは窓をほとんど見せずに、窓配置ができています。
また、
二階はこのようにバルコニーを設けることで、LDKには隣の建物に影響されずに日当たりが望めていますので、そこまで無理せずに配置ができています。
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ポイント3:三階建てにすることでの費用UP
最後は三階建てのお金のことをここでお話をしておきます。
二階建てから3階建てにすることで、当然ですが、予算UPをしていきますが、わかりやすく、同じ坪数の40坪の家で2階建てと3階建てを細かく比べてみます。
- 基礎
2階建ての場合20坪の基礎が必要ですが、三階建てにすることで、面積は減り、13坪の基礎になります。基礎単価は建築会社にもよりますので、平均的に1.8万円前後/㎡とすると、基礎の費用は40万円ぐらい下がります。
- 屋根
こちらは、3階建ての場合フラット屋根になることが多く、逆に2階建ての場合は三角屋根や片流れになることが多いので、比較は難しいですが、二階建ての方が当然屋根も大きくなるので、3階建てにすることで価格は下がる傾向にあります。
上記のような比較が難しい場合が多いのですが、15万円ぐらいは下がるかと思います。
- 外壁
外壁に関しては、2階建ても3階建ても同じ坪数であれば、ほとんど変わらないことが多いです。
- 構造部材
こちらが3階建ては高くなります。そもそもの家の過重計算が変わってくるので、一概に面積などでは考えづらいですが、今の木材高を考えても100万円ぐらいは上がるように感じます。
・その他
3階建ては、構造計算が必須と国で定められているので、構造計算費用として50万円ぐらいの費用UPをみておくと良いかと思います。
また、その他で、設計上、二階に水回りを持っていく事も多いため、その工事費用のUPを30万円ぐらい。また、階段も2つ必要になるので、追加で25万円程度(普通の階段なら)のUP。
細かく足場の費用やレッカーの費用など、条件に応じて変わってくる場合があるので、3階建てにすることで工事費用を50万円ぐらいのUPをみておくと良いかと思います。
、、、と、
大よそですが、同じ40坪の家で200万円ぐらいのUPが考えれ、ざっくり言えば、5万円/坪ぐらいの感覚でUPすることを考えておく必要があります。
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3階建ての間取りまとめ
はい、今回は、40坪の土地に40坪の4LDKの3階建ての間取りのご紹介でした。
説明は3階建ての基本的な話を多くしておりますが、やはりポイントは二階のLDKを如何に快適な空間にするか?だと思います。
二階にLDKということになれば、当然ですが、お庭代わりのバルコニーの活用などもできれば考えていきたいところで、この間取りはかなり大きくバルコニーをとってみました。
また、洗濯物を考えた時に、洗濯機だけでも二階にもってきて、ランドリールームとできると、水を含んだ洗濯物をもって階段を上がらなくて済むため、生活動線として楽になっていきます。
3階建ては上下の移動が必然的に多くなるので、その中で楽ができる間取りというのが設計の基本ですので、覚えておいていただくと良いかと思います。
ではでは。
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