家のお金 間取り

家の価格が安くなる真四角・総二階の間取りがベスト??

投稿日:2022/09/07 更新日:

今回は、家を建てるなら、

  • 総二階の家が良いのか?
  • 真四角の家の方が良いのか?

の議論を考えてみたいと思います。

いきなり結論のような話になりますが、一般的な話をすると、例えば同じ40坪の二階建ての家で、

  • 総二階・真四角の家
  • そうでない家

の二つを比べれば、

【価格】

  • 総二階の方が安く建てられる。
  • 真四角の方が安く家が建てられる。

ですので、家を安く建てるのであれば、総二階・真四角の家がお勧め。

―――

【耐久性】

また、真四角、総二階であれば、ほとんどの場合、屋根の形もシンプルになりますので、耐久性や将来的な雨漏れの心配はより少なくなります。

耐久性を考えても、総二階・真四角の方が良いと言えそうです。

(ただ、こちらは、屋根の掛け方、屋根材、などでかなり変わるので、単純に総二階・真四角だからともいえない所もあります)

―――

【耐震性】

耐震性能に関しては、

  • 窓配置
  • 壁補強
  • 柱の位置
  • 空間配置

など、その他の要素の方が強い為、総二階・真四角だから大丈夫・強いという話ではありません。

ですが、間取で上記のような設計の要素をすべて除き、形だけで強さを言うのであれば、真四角の方が強いとも言える話です。

―――

はい、という事で、上記のような項目を考えると、総二階・真四角の間取りが家づくりにおいては良いという話になりそうです。

、、、ですが、総二階・真四角が良いとシンプルに思ってしまうのは、一方的な視点になってしまいますし、私としては、それが絶対良いという話でもないように感じます。

ずっと住み続けることを考えれば、先ず選択肢として

  • 総二階・真四角の家
  • そうでない家
  • 理想の家

の3つの違いを意識してもらった方が良いように思っていて、考えてもらうきっかけとなれば良いなと思っています。

  1. コスト(お金)の話
  2. 設計の考え方の話
  3. デザインの話
  4. 会社による違いの話
  5. 耐久性の話

の5つの観点から話をしていきます。

1.総二階・真四角な家の最大のメリットは価格が安くなる事

先ず一番最初に考えるのは家の建築費用の話で、総二階・真四角にすることのメリットとして、“価格が安くなる”、というのは、多くの方が話している内容でもあります。

因みに、実際にどれぐらいの価格の違いが出てくるのかは、

基本だけど、超重要!家づくりでお金の基本を理解する

にて、かなり細かく話をしていますので、そちらをご参照いただければと思います。

さて、上記でご紹介した記事の概要ですが、40坪の家で

  • 総二階・真四角の家
  • そうでない家

の違いとして、

この図は、家を上から見た時の違いですが、同じ40坪の大きさの家だったとしても家の形が違う事で、外壁の量が違っているのが分かります。

また、この図のように家を横から見た場合の違いが出てきたりもしますが、

この2つの図のような違いから、

  • 基礎:50万円
  • 屋根:30万円
  • 外壁:30万円程度

が違ってくるという話をしています。

さらに、以前はお伝えしていなかった

  • 木材費用:30万円程度

の違いが出てくることを考慮すると、全部で、140万円程度の違いになります。

その他にも少しづつ違いが出てきますので、まとめると、

【まとめ】

  • 総二階・真四角の家そうでない家の価格の違い】
    =坪4~5万円前後が違う

また、上のような極端な違いではなく、

  • 総二階・真四角の家“理想の間取り”との価格の違い
    =坪2~3万円前後が違う

を考えることが出来そうです。

---

これからお伝えしていく内容なども考慮した上で、このお金の違いが、高いと感じるか、それぐらいなら、と感じるか。絶対に総二階にしないといけないと感じるか、総二階に寄せた方が良いと感じるか。を、検討してもらえればと思います。

ちなみに、間取り診断を色々としている私からすると、結論は、総二階・真四角ありきで家づくりを考えるのは、逆に少し勿体ないように感じます。

また、先ほどご紹介した、基本だけど、超重要!家づくりでお金の基本を理解するでは、総二階・真四角で、コスパの良い家づくりをする為の方法をご紹介していますので、もしお時間あれば、そちらのリンクも是非見てみてください。

***

2.設計の考え方の話

ではでは、価格の違いが解った所で、2つ目の話を進めていきたいと思います。

2つ目は設計の考え方の話で、この話をする為に先ずは“理想の間取って何だろう?”という話をしていきたいと思います。

理想の間取りは、間取りページで実際の20個の間取りとともに考え方も含めてご紹介をしていますので、そちらもご参照いただければと思いますが、先ずは、そもそも、自分たちにとっての理想の間取りを考える必要があります。

『総二階・真四角にこだわる前に、自分たちにとっての理想の間取りを考えてもらいたい。』と思っているのですが、これには理由があって、私がいつも行っている間取り診断では、総二階・真四角に近い家の診断をすることも多いです。

その際、

『う~ん、総二階・真四角にこだわらなければ、あと2坪削れそう、、、。』

『う~ん、ここの空間、配置のバランスが悪いけど、総二階、真四角だからしょうがないか、、、。』

などと、総二階・真四角での弊害を感じることも多いためです。

固定資産税や光熱費などを考えれば、総二階・真四角にこだわるよりも坪数を減らした方が長い目でみれば良いかもしれませんし、住み心地を考えれば、バランスよく部屋配置をする方が優先です。

また、設計においては、

  • 日当り・風通し
  • 家事動線・生活動線
  • 収納量
  • 耐震性

この4つを基本として考えるべきという話は、常々お伝えしていますが、総二階・真四角の家ありきで考えるとで弊害が出てくることも多いです。

先ずは理想の間取りを考えることを優先としていただくことを意識してもらえたらと思います。

***

3.デザインの話

3つ目はデザインのお話です。

デザイン、というと、毛嫌いするような方も多いかも^^;

インターネットで[総二階のメリット]と言ったキーワードで調べてみると、『デザインなんか、、、』という内容もよく見かけます。

確かに、デザインにこだわることで、家の価格が上がりやすくなるのも事実です。

その一方で、色々な工務店さんを見ていると、デザインにこだわっている会社さんに人気が集まっているのも見て取れます。

  • 耐震性
  • 気密・断熱性
  • 耐久性

で差別化が出来ない時代、デザインによる違い、またどうせ建てるなら、デザインも良い方が良いよね、という感覚を持っている方も多いのではないでしょうか。

因みに、最近は、デザインの要素が会社選びの項目で入るような状況になってきましたが、昔、10年前ぐらいは本当に“デザインなんて”の意識が強かったです。

皆様は、

  • 服を買う
  • 食器を選ぶ
  • 家電を買う
  • ご飯を食べるお店を選ぶ時
  • 自分が持ち運ぶもの(傘、筆箱、財布、ハンカチ、お化粧ポーチなども含めて)
  • 車の購入

なども含めて、日常でつかうものに対して、好みのデザインはどれぐらい気にされるでしょうか。

実は、この日常のデザインに対してのこだわりが、家づくりになると、一気に無くなることがとても多かったように思います。(今でも少なくはありません。)

、、、ここは、若い世代の方はまた、少し違うように感じます^^;

話を戻しますが、家は建てたら、少なくとも30年は存在していくものですし、時代の流れから、物価上昇を考えると、昔のようにスクラップ&ビルドではなく、もっとずっと先まで存続していくようになります。

そんな家づくりこそ、デザインにもこだわっていくのが一番かと感じます。と言っても、総二階・真四角ではデザインがダメという話ではありません💦

むしろ、シンプルを追求するのであれば、総二階・真四角な家の方が綺麗です。

ですが、これはこれでとても難しかったりしますので、理想の間取りページでご紹介している間取りのように、外観に変化をつけつつ、デザインにも多少はこだわるような感覚が一般的にはベターかと思います。

***

4.会社による違いの話

理想の間取りを考える際に、私の間取り診断ページでは7つの鍵をつかって間取り診断をしていきます。

この7つは、建築会社さんがある程度決まっている前提を想定しているのですが、本当であれば、“どこの会社で建てる?”がとっても重要な要素として加わるべきで、

  • 理想の間取りを建てる為には?
  • お値打ちな価格で建てる為には?
  • 素敵な提案を出してもらう為には?

どの会社を選べば良いか?が重要です。

もう少しいうと、

理想の間取り・理想の家づくりをする為に、どこの会社(何社か?)を見て、自分たちの家づくりのレベルを上げていけば良いのか?も含めて、会社選びは大切です。

、、、

総二階・真四角は安いけど、そうでない場合にものすごく高くなってしまう会社さんも実は多いです。

これは、最初に“家は総二階・真四角がお値打ちだから、総二階・真四角じゃない、、、。”という考えありきで家づくりを始めてしまうと、なかなか気が付かない場合も多いです。

そういった意識の違いも、是非参考にしていただければと思います。

***

5.耐久性の話

最後は耐久性の話です。耐久性を考えると総二階・真四角が良い、という話をよく見かけますが、これは少し違うかな、とも感じます。

耐久性を考えれば、

  • バランスの良い壁配置や柱の配置:構造計算
  • 紫外線による劣化をどう防ぐか:庇の計画、窓配置
  • 換気計画:風通し、換気システム
  • 20年後、30年後の断熱性:断熱材選び

などが重要になっていきます。

もちろん、細かい話をすると、真四角とそうでない家であれば外壁やコーナー(角)が増えることでの違いはありますが、それよりも上記の方が大切。

ここら辺も結局はバランスの問題になっていきますね^^;

***

まとめ

はい、上記の5つを少しまとめますが、総二階・真四角の家づくりの一番のメリットは冒頭からお伝えしているように家が安く建てられることだと思います。

その時に知っておいてもらい事として、実際に総二階・真四角の家づくりとそうでない家づくりの価格の違いです。

  • 坪4~5万円前後の違い
  • 坪2~3万円前後の違い

この違いをどうとらえるか?がポイントになっていきます。

また、理想の間取りを考えたり、会社を選んだり、家の仕様を考えていく中で、優先順位として、総二階・真四角である必要性がどれぐらい高いのか?をしっかりと考えてもらう必要があるように感じます。

家づくりは、“これが絶対正しい!”という項目も意外と少なく、理想の家を考えるのであれば、そこに住まう方の理想の生活がベースになるべきかと感じます。

そういった意味でこの総二階・真四角の家づくりがベストという風潮が少し気になったこともあり、記事としてみました。

、、、総二階・真四角の家、私としては、むしろ良いなと思う所もありますので、決して否定派という話ではなくて💦あくまで、客観的に、多感的にみるべきかな~と思い記事としてみました。

ではでは。

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