【間取りの概要】
- 延床面積:164.79㎡(49.85坪)
- 4LDK+α
- 南玄関
- 土地面積:111.48㎡(33.7坪)
- 収納量:26.5㎡(面積に対して16.08%)
- カテゴリ:50坪|4LDK|3階建て|二世帯住宅|完全分離型|南玄関|アイランドキッチン|シンプルモダン|明るいLDK|ママルーム
***
目次
50坪、3階建ての完全分離の二世帯住宅の間取り
↓50坪、3階建ての完全分離の二世帯住宅の間取り↓
この間取りのポイントを解説していきます。
間取り11につづき、間取り12も3階建ての間取りですが、今回は完全分離型の二世帯住宅の間取りです。
ポイントは、完全分離型二世帯住宅で、限られたお敷地に対して、いかに効率よく、かつ、見せ場をつくり、2つの家を配置していくか、です。
ここでの解説としては、
- 完全分離型の二世帯住宅について
- 二階のLDK配置と水回り動線
- 一階の作り方
の3つを解説していきますが、最初に参考としてもらいのは、車1台で完全分離型の二世帯住宅の設計が33.7坪の土地でできる所かと思います。
また、例えば、今回設計した土地が、もう少し大く40坪ぐらいあった場合、駐車場2台が取れる設計も可能です。
例えば、この土地は縦(南北)の長さが、16.2mほどですが、それが19mほどあれば、駐車場2台の配置も可能で、19m×7mで133㎡(40坪)程度の土地であれば、駐車場2台で完全分離型の2世帯住宅が可能です。
というところを感覚的にご理解いただけると、家づくりの参考となるのではないでしょうか。
また、外観ですが、間取り11でご説明しましたが、総3階に近い形でもシンプルに凹凸をつけ、奥行感を出すことの参考にしていただければと思います。
***
ポイント1:完全分離型の二世帯住宅について
では、ポイントの一つ目から解説をしていきます。
ポイントの一つ目は、完全分離型の2世帯住宅について、です。
今の家は昔のように30年で建て替える、という家づくりではなく(一部のローコスト系の家は除きます)、40年、50年ともつ前提での間取りづくり、家づくりの発想が必要だと思います。
(①構造がしっかりとしており、高気密・高断熱で住みよい家を建てる。②定期的なアフターメンテナンスをしていく。この二つを守れば、長期間にわたって住み続けられる家になり、建て替えなくても良い家づくりとなります)
例えば50年間住み続けられる家を建てるとした際、完全分離型の2世帯住宅であれば、将来的にどちらかを貸し出すことも可能で、そういった先の未来の可変性も考えていただくく必要も出てきます。
もちろん、完全分離型にすることで、
- 玄関ドア:2つ目が必要で20~30万円UP
- キッチン:2つ目が必要で40~60万円UP(お値打ちなものであればもう少し安いかも)
- お風呂:2つ目が必要で50万円前後UP
- 洗面:2つ目が必要で15万円前後UP
- それに伴う面積UP:2坪ぐらいUPと考えて100万円とする
と、共有型の二世帯住宅と比べて、250万円前後のUPは必要になるかと思いますので、お金への取り組み方も考える必要はあります。
*逆に、お金をかけるからこそ、家が長期にわたりモツことを考える必要があります。
また、将来の可変性に関しては、ご自身の生活スタイルの変化をどのようにとらえるか?が大切ですし、また土地の立地なども含めて、色々な選択肢を幅広く検討していく必要はあります。
二世帯住宅を検討するべき方は少し大変かもしれませんが、人生でもっとも高い買い物になるのは間違いないかと思いますので、検討すべきかと思います。
***
ポイント2:二階のLDK配置と水回り動線
はい、2つ目のポイントはこの二世帯住宅の間取りについてです。
3階建ての間取りはやはり二階(LDKがある階)の充実が一番大切ですが、この間取りは、アイランド型のキッチン配置、また水回りをすべて二階に配置しています。
二階の充実を考えれば、当然収納計画の充実はマストです。
このように、二階に
- ファミリークローク
- リビング収納
- ホール収納
- キッチンパントリー
と、一つ一つは大きくはないですが配置してあり、収納計画としても充実している配置になっています。
また、
家事動線も洗濯をする→干す→しまう、の動線も意識しており、キッチン含めた水回り動線も短くしています。
*
話は変わりますが、二階のLDKですが、畳コーナーというよりも、畳ベンチの配置をしていますが、当初
ここに書斎兼用の畳コーナーをもう少し広く取ろうかとも思いましたが、ご相談者さんのヒアリングの上で、書斎を3階部分にもっていき、リビングを広くとるようにしています。
*ここら辺はご要望に応じて、になりますので、ご参考まで。
***
ポイント3:完全分離型の二世帯住宅の一階の作り方
ポイントの3つ目は1階部分です。
1階部分はどうしても小さくなってしまいがちなのですし、あまりお敷地にゆとりがない場合、また、完全分離型の玄関が2つ必要な場合は、なおのこと小さいスペースになっていきます。
また、色々な要素が重なることで、南側に部屋配置が難しくなるのも3階建て、完全分離型の2世帯住宅の間取りです。
そういった意味で考えると、ポイントは、
- あきらめる部分はあきらめる
- 無くせるところは極力なくす
がキーワードになってくるように感じます。
この間取りに関しても、
LDKと洗面の間にくるホールや廊下スペースを無くし、
また、収納も少なくしていますし、対面キッチンといった、もっとも多くでる間取り要望もなくして、狭いスペースを広く見せるために、キッチンは背面に配置して、余ったスペースに配置しています。
この間取りは、将来的に1LDKとして賃貸することも意識している間取りになりますが、そういった妥協(?)のような考え方も必要で、その上で、最大限良く見せる発想が大切かと思います。
例えば、この間取りあれば、LDKを広く見せる為に、リビングダイニング空間をできるだけ取り、窓も大きくとれるようにしています。
(日当たり条件があまり良くないので、できるだけ、窓を多くとれるようにしています。)
逆に少しこだわったところとしては、駐車場からのアプローチと玄関ポーチで、雰囲気よく玄関までたどり着いてもらうことを考えています。
***
50坪、3階建ての完全分離の二世帯住宅の間取りまとめ
上記のようなポイントを考えていただき参考にしていただければと思っていますが、、、、実は、すごく重要な要素がまだあります。
それは、
- 上に住む世帯と下に住む世帯の意見の調整!
です。
3つ目のポイントでも解説しましたが、下に住む世帯としては、少し窮屈な状況を強いられることも当然ながら考えないといけません。
こちらは、ご家族で事前にどれぐらい話合いができるか?が重要で、あまり話合いもせずに話を進めてしまうと、最終的に意見がまとまらず、『二世帯住宅はやっぱり無理ね』となる場合も出てきます。
*実際にそういった方も多くお見受けします。
この話合い、おそらく二世帯住宅を考えるときは最も重要な要素になりますので、ぜひ意識していただければと思います。
***
また、その他と補足説明として、3階部分の説明も少しだけしておきます。
今回の間取り、、、と言わずに、基本的には(3階部分の)3部屋の居室はあまり大きくとらずにすることが多いです。
その分でホールから出入りできる3帖の広めの収納空間と2.5帖の書斎を配置していて、最近では、各部屋は小さくして、その分を他の用途に回す、もしくは、家を小さくする傾向がとても強くあります。
(20年以上前はお子様の部屋は6帖以上が普通でしたが、今は4帖あれば十分。という考えにシフトしてきています)
こういったところも検討項目にいれつつ、ポイント1でお伝えしたように、完全分離は家が必然的に大きくなっていきますので、
- どのように配置していけばいいか?
- 金額を抑えるための工夫はどうすればいいか?
など、参考にしていただければと思い、50坪、4・2LDKの3階建ての完全分離型の2世帯住宅の間取りのご紹介でした。
ではでは。
***
↓↓Rebroathomeの間取り診断サービス、詳しくはこちら↓↓