先回に続いて、今回も家づくりの統計データのご紹介です。
参考としたのは、こちらも住宅金融支援機構さんのHPからとれる統計データです。
平成24年度のデータですが、住宅仕様の大まかな流れを掴んで頂くには非常に見やすいデータでしたので、少し細かく掲載して行きたいと思います。
それだけだと意味がないので、今までの家づくり無料相談における流れや肌感覚ですが、家づくりの考え方に関してもお伝えしていければと思っております。
目次
省令準耐火構造は、木造全体の“18%”
そもそも省令準耐火構造って何?
を簡単に説明すると、
- 外からのもらい火に対しての家の耐火性を高める構造
+ - 家の中から出る火の延焼を部屋ごとで防ぐような構造
…
つまり燃えにくい家づくりにする仕様にするという事です。
具体的なお客様が得られるメリットには火災保険が通常の木造に比べて半額ぐらいになる。があるかと思います。
平成28年の現在の話をすると、30~40%ぐらいまで増えているような感覚もあります。
*肌感覚ですが、主な工務店さん、建築家さんも省令準耐火構造に適応してきているように思います。
が、この火災保険に関しては、通常は契約後の打合せの最後の方で話題になる事も多い為、
建築会社さんに事前に
- 省令準耐火構造への対応は可能か?
- 費用UPはどれぐらいか?
などを聞いておいて頂くと良いかもしれません。
2×4工法などは、構造的に、そもそも省令準耐火構造にあてはめやすい工法でもありますので、覚えておいて頂くと良いかもしれません。
以前、お客様に省令準耐火構造の割合を聞かれた事があり、その際は、明確なお応えが出来なかったのですが、データを見ると、意外に(個人的には!ですが)少ないですね。
…
今時、基礎はベタ基礎!!
こちらも、現在では、殆どの建築会社さんでベタ基礎を採用しているといったデータが見て取れます。
少し面白いデータとして、この基礎の割合データは、地域によって、割合がかなり違います。
- 北海道は、布基礎の割合が94.7%
- 四国はベタ基礎の割合が100%
となっています。
その上で全体としては90%がベタ基礎という結果なので、一部の地域(北海道など)を除けば、基本的には100%に近い会社がベタ基礎を採用しているという事がわかります。
そもそもベタ基礎は、
- 不同沈下の防止の為に良い。
- シロアリ対策となる事。
という2点が重要な要素と言われており、寒冷地域での布基礎の割合が比較的高いのは、シロアリに対する意識がポイントだったりするかもしれませんね。
…
基本は、充填断熱(内断熱)!改善するならダブル断熱!!
こちらも少し意外なデータでした。
最近、私の周りであまり聞かない外断熱工法ですが、Ⅳ地区の外断熱工法の割合が非常に少ない結果でした。
充填断熱(内断熱)がやはり最も一般的な工法という事ですね。
但し、新しい断熱基準などが設けられる今後の流れとしては、
- 内断熱の断熱材の性能UP
- 窓の性能UP
がより課題になるようにも思います。
柱の勝負はひとまず集成材が勝ちそう!!?
こちらも意外と言えば意外なデータで、平成28年の今を考えれば、集成材の割合はもう少し増えているかもしれません。
集成材かムク材か??の議論はずっとある話ですが、
- 価格
- 施工上の使い易さ
- 構造体としての計算のし易さ
から、集成材が勝っていると言った感覚ですね。
しばらくは…?今後も?集成材の需要が勝りそうですね。
と言っても、ムク材の良さも当然言われており、最近では、ムク材を上手くPR、宣伝し、注目を集めている会社さんも目立ってきているように思います。
片流れ屋根の増加と寄棟屋根の減少
こちらも面白いデータですね。
概要の中での説明で、“太陽光発電の普及に伴って片流れ屋根の普及”といった所はまさにその通りだと思います。
逆に、寄棟屋根は最も太陽光発電を載せにくい(載せられる太陽光の容量が少ない)屋根ともいえるので、データとしても反映されているようですね。
デザイン的なトレンドとしても、屋根に関しては、“シンプル”にかける事ができる切妻屋根、片流れ屋根、フラット屋根、段違い屋根の需要は伸びていきそうですね。
これは、昔のように、屋根を見せる外観を重視する事も少なくなってきているように思いますので、ここら辺はデザイン的にもそういった傾向を覚えて頂くと良いかもしれませんね。
↓↓↓参考記事はこちら↓↓↓
前の記事:価格、面積、考え方、家づくりの統計データ
参考記事1:統計データをチェック01
参考記事2:統計データをチェック02
参考記事3:統計データをチェック03
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