これからの家づくり

ハウスメーカーの価格上昇対策

投稿日:2015/02/22 更新日:

先回の記事で、住宅価格の上昇という話をしました。

先回は、何故、上昇するのか?という話をしましたが、今回は、それをまえて、少し各社の取り組みをご紹介したいと思います。

特に、大きな所で言うと、ハウスメーカーさんの取り組みをご紹介してみたいと思います。

ハウスメーカーさんの多くは、上場企業でもありますので、新聞等でも業績が出てたりしていますし、増収増益を強いられる所でもあり、解り易いかと思います。

因みに、住宅の着工棟数は年々減少傾向です。

そういった事を考えると、大手建築会社さんとしては、増収はしないまでも、一邸あたりの利益の増益は必須条件だったりしますね。

また、私が以前勤めていた、メーカー時代の経験からも、なるほどな~という事例がありましたので、少しお話をしていきたいと思います。

ハウスメーカーの物価上昇への取り組み

ハウスメーカーさんの価格上昇

ハウスメーカーさんも、受注を増やす為には、簡単に価格を上げられないのはご理解いただけると思います。

が、特に大手さんの場合は、利益確保は必須課題です。

こういった板ばさみ状態の中で、どのように、この物価上昇局面を乗り越えようとしているのでしょうか。

何個か例を出していければと思います。

因みに、私が新入社員で入ったハウスメーカーの話を出すと、10年ぐらいずっと増益を続けています。

何をしていたかというと、

付加価値商品を他社よりも先駆けて出す事。

でした。

この考えは、当然ながら5年もすると、他の会社でも同等品が出てきますので、最初のタイミングだから出来る話ではあります。

昔で言うと、太陽光発電とか、塗替え費用がかかり難い外壁材の採用とかですね。

参考までに…それ以前は構造体を売りにしている会社さんが殆どでした。

*太陽光や外壁は、今では一般的にも普及しており、価格も逆に一般品の方がお値打ちだったりします。

ではでは、

そういった付加価値商品を新しく出し続ける事が出来れば、勿論、それだけでもある程度は利益の確保は出来ます。

が、

それだけでは、全体の棟数が減小している昨今では、増益とまではいきません。

しかも、現在で言うと、様々な商品が乱立している状態で、しかもどの会社さんでもある程度対応できるようになってきている為、付加価値商品での差別化というのが実は難しくなってきている状態だったりします。

やはり、一邸当たりの利益率を上げていかなければいけません。

ではどうしているのか?

ここら辺の話を見ていきたいと思います。

内部でのコストダウン

ハウスメーカーさんは、基本的に標準仕様というのがあります。

その中で、家づくりの部材、設備を選んでいくような方法で、そういった仕様書と言うのは内外部に向けてカタログがあります。

で、このカタログですが、仕様変更が頻繁に行われているというのはご存知でしょうか。

例えば、今までつかっていた部材はつかえなくなって、今度からはこちらのカタログから選ばないといけない!

と言う事は、私がメーカー時代からよくよくありました。

で、当時はそこまで考えていませんでしたが、よくよく考えると、内部でのコストダウンを測っている所もあったんだな!と思えるようになりました。

少し解りにくいと思いますので、例を3つほどあげてみますね。

もちろん、この3つはあくまで私の推察ですので、絶対にそう!という話ではありませんのでご注意を…m(__)m。

ではでは、

外壁材

大手ハウスメーカーさんの外壁は、多くはPBだったり、Jvだったりと、独自の外壁材を使っています。

つまり、外壁材は会社として、利益が出しやすいポイントだったりします。

この外壁材ですが、どのようにコストダウンをするのかというと、外壁一枚の模様や面積を大きくしたり、表現として掘り込みが小さくなったりしてたりするんです。

外壁の性能としては、変わらずに、表現方法をよりコストダウンにつながる仕様に変える事でコストダウンを測ってるように見えます。

これは、10年前の外壁材と比べて、多くのメーカーさんで見られるように思います。

例えば、タイル外壁だったら、タイル一枚の面積が増えれば、その分職人さんの張り手間が少なくってコストダウンになってたりします。

仕様変更のイラスト

供給メーカーを変える

こちらは太陽光発電で考えるとわかりやすいのですが、昔は、シャープさんがほぼ独占状態だった太陽光事業ですが、今やお値打ちな製造元というのは探せば多く見付かります。

その為、大手メーカーでも、提携太陽光発電会社というのは、意外と頻繁に変わったりします。

今までシャープさんしかダメだったのが、京セラさんの太陽光しかダメになったりと言う事ですね。

この供給メーカーの変化はかなり頻繁にある為、どこどこだからダメ!という話ではありません。

単純に価格競争力での企業間での話ですね。

給与の減額

こちらも、実は、大手メーカーさんの場合、よく話しを聞きます。

大手メーカーさんの営業マンさんの給与ですが、多くは成果報酬で成り立っている状態というのは、ご存知でしょうか。

この成果報酬は、一棟売れたらいくら貰える!と言う話でもなく、多くの会社さんは、半期で何棟売り上げて、利益がこれだけあれば、いくらの成果報酬が出る。

といったシステムです。

各会社さんの営業マンさんに話しを聞くと、昔の方が全然よかった。
今は、一邸あたりでの仕事量は増えてるけど、給料は少なくなって厳しい!

という話は良く聞く話ですし、多くの営業マンさんがいなくなってしまう所を見ると、だんだん厳しい数値になっているように思います。

まとめ

実はこれらは、一般の住宅価格を下げる為に行われているという事は少なく、上記のような利益率の確保の為の行為だったりするという事です。

…全てではないですが…

住宅価格は下げない、むしろ、この一般的にも物価上昇局面に応じて、少しづつ価格を上げる。

という流れはどこの会社さんでも見られるようです。

…そうする事でしか受注減の流れの中で増益は難しいという事ですね。

因みに、物価上昇の影響は、ハウスメーカーさん、工務店さん関係なく上がっていますが、ハウスメーカーさんの方がこういった企業としての利益確保が感じられるように思いましたので、取り上げてみました。

ハウスメーカーさんはダメだ!という話でもありませんので、ご参考に。

参考記事1:ハウスメーカーで二世帯住宅を建てる時の注意点

参考記事2:ハウスメーカーさんの利益ってどれぐらい!?

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