これからの家づくり 間取り

その間取り、トキメク間取りになってます?

投稿日:2017/10/29 更新日:

トキメク間取り

今回は注文住宅の間取りに関してです。

*先回の記事はこちら(注文住宅の間取りは自由?は半分正解!

この話は、Rebroathomeの電子書籍vol2でも書いておりますが、本だと買って貰えない可能性があるので、出来れば知っておいて欲しい、大切な部分だけ、このブログでお伝え出来ればと思います^^

***

間取りを考える時に、“トキメク?”を考える事も大切

さてさて、今回は間取りの話ですね^^

  • 『どうしたら、みんなが良い間取をつくれるのか?』

を考えた時に、【ビフォー】→【アフター】として、単純に改善をお見せするよりも、その途中の思考の話も大切で、何故このようにしたのか?を知ってもらう事で発想が浮かんでくることも多いです。

またその際に、“こんな感じならときめくな~”とざっくりとした構想を考えることが重要で、この構想の話を今回、具体的な間取り例を出してご紹介してみたいと思います。

***

注文住宅だからこそ、間取りが大切!

さて、間取りをつくることは、注文住宅を考える時の最も楽しい、最も重要な要素にあたります。

ただ、『お施主様の意思が入りすぎた間取り』は、『…ん??…本当にこの間取りで良いの??』と感じる提案になってしまう事も多いです。

もちろん、お施主様の想いが詰まっている訳で、悪いわけではありませんし、むしろ、素敵なことだとは思いますが、そのままだと、多くの場合で間取りが良くない方向にあったりします。

そういった所も含めて、この記事を読んで『本当に、この間取りで良いのか?』をもう一度確認して頂けたらと思います。

***

Rebroathome02

間取りを考える時の4ステップ

はい、結論からお伝えしますが、間取りを考える際は、4ステップで、順序を守って!考えて頂くと良いかと思います。

  • Step①:間取りの大枠を考える。
  • Step②:その間取りは、トキメク??
  • Step③:窓の位置、収納計画など、細かく検討する。
  • Step④:一晩寝かせて、新鮮な気持ちで確認する。

の4ステップです。

STEP2がとても大切!

そして、ポイントは、Step2の“トキメク間取り”かどうか?が出来ているか、になります。

例えば、このSTEP2を無視して、ときめかない間取りのまま、Step3の細かい修正を考えても、良い間取りはできませんし、実際にこのSTEP2を飛ばしてSTEP3に進んでいる方も多くいらっしゃいます。

STEP2で自分たちの家づくりの方向性をしっかりと出すことがとても大切!という事を文章だけだと上手く伝わらないので、私の思考の過程を実例をご紹介しながら解説していきたいと思います。

***

間取りStep①:大枠を考える。

という事で話を進めていきますが、以前、このような間取り資料と相談が来ましたので、先ずはご紹介していきます。

↓間取り相談で頂いた最初の間取り↓

間取り例01

*図面は、情報漏洩も含めて色々と不都合があるかと思いましたので、私の方で書き換えています。

また、

↓その際に頂いた間取りの相談内容↓

相談メール:

現在、契約前ですが、工務店は決まってます。間取りも数回のやり取りで固まりつつありますが、まだしっくり来ない部分があり、第三者のかたからのアドバイスをお願いしたくメールさせていただきました。

  • 自宅サロンと夫の事務所をかねて、5L・DK
気になる点は、
  • 子供三人に対して、子供部屋二つに諦めたこと。
    ⇒3人目は0才で女の子です。
  • せめて、リビングの一角にでも、スペースを作るべきか、小さな居室を増やせるのか、悩んでいます。
  • リビングを中心に配置をお願いしたのですが、テレビ裏の納戸が無駄にならないかが気になります。
  • 収納はほしいのですが、効率よく使用できるのか不安で気になっています。
  • その他改善策があれば教えて下さい。

というメール内容でした。またこのご相談頂いた間取りは、私が見る限り、

  • 廊下が長く、暗い。
  • 家事動線が悪そう。
  • 収納が少なさそう。

などの基本設計ができていないように感じますし、STEP2のときめく間取りかどうかの検討ができてないように感じます。

はい、この相談者さんの場合が良い例で、STEP2を飛ばして、STEP3の細かい修正を進めている状態です。

細かい修正とは、ドアの開き方や、収納の棚、家事動線、日当りの検討などですが、先ずは、抜本的な解決が必要に思いました。

***

Step2:トキメク間取りにするには?

上記のようなことから、この方の間取りアドバイスは、STEP2を踏まえて、そもそも、もっと大きく改善(提案)する必要があるように思いました。

そこで、今回の間取り相談で、私がアドバイスした事は2つ。

①.先ず、今の間取りで気になる所をアドバイス
②.全くガラッと変えた間取りも作ってお送りしたこと。

結果として、この②のガラッと変えた間取りをとても気に入ってもらい、その間取りをベースにSTEP3をやり直すことになったのですが、その変えた間取りのご紹介とその間取りをつくる時の考えの話をしていきます。

①.先ずは、坪庭を考えてみる。

ガラッと変えた間取りですが、今回頂いた間取りをみて、日当りが良くない部屋が多いことも踏まえ、

『真ん中に坪庭を作ってみたらどうか?』

を先ずは考えてみました。

↓この間取りの感じをそのまま使うなら坪庭??↓

間取りの大枠を考える01

というように、この間取りの真ん中を坪庭にしてしみたらどうか?という考えです。

ですが、ゾーニングを考えた時点で、『…坪庭だと、動線が改善になっていない!』となり、もう少し考えることにしました。

廊下が長い=無駄が多い=コスト削減にもならない、からです。

②.日当りと廊下を少なくするには、凹凸をつける

そこで、日当りを良くしつつ、廊下を短くすることを考えて、このような改善案を作ってお送りしてみました。

↓図面2:改善した間取り↓

間取り改善案02

間取りのポイントは、

  • 坪数を変えずに建物に凹凸を出した。
  • 廊下を少なくしていること。

で、凹凸を出すことで外壁の面積を増やすことができ、そうすることで、(外壁が増える=)窓を付けることができる面積が増えます。

ただ、外壁や屋根面積が増えるので、予算UPは多少ありますので、本当は少し小さくしたい所ではあります。(今回の改善は廊下を短くした分、LDKを大きくしている為、LDKを小さくすれば、面積は削れますので、できないわけではありません。)

窓を増やしてどの場所でも日当りを良くする、余分な廊下を無くして、家を効率良く使う、という発想で最終的には坪庭をやめて、凹凸をつけるようにしています。

***

STEP3.4に進む

はい、というベースの間取りで、これなら!が見つかって初めて、STEP3の細かい話に進めますし、間取りはその場で決めずに必ず期間を空けて検討するようにしてください。

***

Rebroathome02

理想の間取りをつくる為にできること。

また実践での動き方もアドバイスさせて頂くと、家づくりで間取りを考える時は、先ず、“トキメク間取りを集める”ことが大切です。

当然ですが、この“トキメク間取りを集める”為には、一社だけの提案では足りませんので、何社も提案をもらう事が大切ですし、同じようなタイプの会社さんだけでもダメです。

建築家さんや色々なタイプの工務店さんからも提案をもらうことで、『あ、これいいな!』を集めることができます。

ときめく間取りが出て来て初めて、STEP3にいける!

はい、まとめますが、間取りの大枠が出来て、初めて細部に拘れる!です。

元サッカー日本代表の岡田監督の言葉『勝負の神様は細部に宿る』ではないですが、細部も当然大切です。

ですが、先ずは、しっかりと大枠を決めてから!です。

間取りは必ず一日寝かせる

因みに、step4では、細かい所を詰める時、また、その前のSTEP2のときめく間取りを決める時、それを一日で決めない!

という事は意識しておいてください。

  • かならず、間取りは寝かせて、新鮮な気持ちで見る!

事が重要で、次の日に『あ、こうしたら!』は何等か見つかるはずです。

  • Step①:大枠を考える。
  • Step②:その間取りは、トキメク??
  • Step③:窓位置や収納計画などを細かく意識する。
  • Step④:その間取りを一晩寝かせて、新鮮な気持ちで確認する。

の流れは必ず意識して頂ければ幸いです^^

***

YUIちゃん001

注意点を4つ

今回の間取りの記事で注意点もあるので、簡単ですが、挙げておきます。

注意点①.会社による価格の違い

例えば、ハウスメーカーさんの場合、私が出した間取り改善をしてしまうと、恐らく坪単価で10万円ぐらい上がってしまいます。

つまりこの間取りは40坪ぐらいの大きさですので、このガラッと変えた間取りは、400万円ぐらいのUPになってしまう可能性もあります。

その一方で、工務店さんや建築家さんの家づくりであれば、100万円程度のUPで済んだりしますし、上記でお伝えしたように坪数を削る事もできるので、調整できる範囲内での価格UPで出てくる会社さんもあります。

ですので、会社によって、改善方法も変わる為、普遍性がある記事ではありません。

注意点②.家相の問題!

今回は、かなり凹凸のある間取りになっていますが、もし家相を気にされる場合、あまり良い間取提案にはなっていません。

実は家相を気にする、気にしないは、大きく間取りが変わってしまう内容でもあるので、そこは、事前に考えておきたい所です。

*今回は、相談時に頂いた間取りをみて、そもそも家相はそこまできにされてないように感じた事もあり、提案しています。

注意点③.耐震等級は、3がとれる!

こちらは、次回の記事で書こうかと思っているのですが、もしかすると、営業マンさんがこの間取りを見た際、『こんな間取りでは、耐震性能が取れません!』と言われる可能性があるかと思い話をします。

結論から言えば、等級3は取れますが、会社によって取れないとなる会社さんも出てくるかと思います。ここら辺の心配も必要で、注意点とさせて頂きました。

会社による違いは意外と色々な場面で出てくるので、そういった違いに何があるか?は知っておくと良いです。

注意点④.外観は別物。

また、通常は間取りを考える際に、外観も検討する必要がありますし、ここら辺が提案者さんのセンスにもなってくるかと思います。

この外観の話も当然ありますが、ここはまた別の機会にお話しできればとも思います。

今回ご紹介した間取りづくりの4Stepは是非意識して、楽しい家づくりの打合せをして行って頂ければと思います

***

↓↓↓参考記事はこちら↓↓↓

関連記事01:天井が高い家をつくって、明るくしたい!は吹抜けが正解??

関連記事02:隣地との距離から家の日当たりを考える!

関連記事03:家のデザインを考える!価格UPの応用編

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