今回は家の天井の高さに関しての話です。
『天井が高いって良いわね~』と思わずCMを思い出してしまいますが、家の天井を高くして、明るく、開放感を出したい時に、
- 吹き抜けを設ける
- 天井高を2600や2700㎜にする
(どの会社でも、殆どの場合、2400㎜の天井高が標準高さになります。)
の2つが一般的な話ですので、そこら辺を中心に話をして、最後に別の方法の話もしていきます。(2022.08.14更新)
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目次
天井を高くする??
さて、先ずは、天井を高くする理由ですが、単純に家の天井を高くしたい方もいるとは思いますが、そうではなく、天井を高くしないといけない場合もあります。
例えば、
- 日当りが悪いため、それを解消したい!
- 標準の2400㎜の天井だと狭さを感じる。
- 付けたい照明があり、その為に天井を高くしたい。
などの理由ですが、一番多くは、【日当り】を改善する為だったりします。
標準仕様の天井の高さ:一般的に注文住宅、建売住宅、アパートなどの天井の高さの標準は2400㎜(240㎝)となっていることが殆ど。
この2400㎜の天井の高さをベースに家の部材仕様を決めている事も多く、お値打ちに施工できるのが2400㎜の天井の高さとなります。
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“明るさの確保”をするための立地
という事で、先ずは日当りを考えなければいけない土地の前提条件を話していきます。
イラストは土地の接道状況と周辺の家がどのように建っているか?のイラストになりますが、こちらを見て頂くと、
↓土地の接道状況と周辺の建物のイラスト↓
イラストの赤部分の土地に家を建てる場合、南側のスペースを広く確保できない間取りにせざるをえない状況になったりします。
その為、明るさの確保の対策が必要になってきて、日当りを確保するための一番の方法として、“吹抜けを使う”が出てきます。
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土地を買うなら第一種低層住居専用地域?:以前のブログでお伝えしました記事です。
土地には、第一種低層住居専用地域というエリアがあり、上記のイラストのような土地でも、1.周辺環境が密集していない。2.建てられる家の高さが決まっている。といった制約のあるエリアがあります。
そういった場合、上図のような土地でも日当たりの確保ができることが多く、今回の話は必要が無いエリアもあります。
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吹抜けにする事の3つのデメリット
はい、上記のような土地で明るさを取り込むため、一番多く採用されるのが“吹抜け”です。
例えば、
↓吹抜けを設けて、明るさを確保する↓
このイラストのように吹き抜けを取れば、密集した家でも、上からの光を取り込む事が出来ます。
では逆に、吹抜けを付ける事のデメリットはないか?ですが、実は、気にしないといけない事が3つあり、それを検討していただければ、吹抜けの採用を積極的に考えて頂いても良いかな?とも思います。
順番に説明をしていきたいと思います。
01.吹抜けのデメリット:日が入りすぎる。
吹抜けのデメリットの一つ目は、
- 日が入りすぎる
- 日差しのコントロールが難しい
が、一番最初に挙げられます。
どういうことかと言うと、『なんか眩しいな~、カーテン閉めようか。』が、簡単に出来ない場合があるという事です。
吹抜けにカーテンをつけて、日当りをコントロールしようとなると、
- 電動で動かせるカーテン(ブラインド)
- 二階に渡り廊下を設ける
などになってきますが、、、、あまり一般的ではありません。
また、真意はわかりませんが、実際に、家づくりの間取り相談でも「大きな吹抜けがあるのに、吹き抜けに小さい窓が2つしかついてない」という間取りをよく見かけます。
という事で、この“日が入りすぎる”問題をどう解決すれば良いのか?は考えないといけない所です。
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02.吹抜けのデメリット:空調の効きが下がる
次に、吹き抜けを取る事で、気にすべきは、空調の効き!ですね。
- 夏は暑い空気が上に行き、上部に熱が溜まる。
- 冬は暖かい空気が上に行き、下が寒くなりやすい。
ことから、空気の循環(熱が溜まる場所を無くす)を考える必要がありますし、LDKの空間として、吹抜け分の体積が増えるため、エアコンの容量が増えるので電気代も気になります。
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03.吹抜けのデメリット:家が大きくなってしまう。
また、吹抜けを設ける事で、家の坪数が大きくなってしまうことも考えておきたい所です。
- 家が大きくなる=建築予算が上がる
になります。
- 主寝室や子供部屋、納戸などの各部屋を少しづつ小さくする
- 部屋を一つ1階に持っていく事
で吹抜けを作りつつも家を大きくしない考えもありますが、基本的には大きくなると思っておいて頂いた方が良いかと思います。
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吹き抜けを考える時はバランスが大切
はい、吹き抜けを設ける時に必要なのは“バランス”です。
吹抜けを大きくとると、
- 光が入りすぎる
- 暑い(寒い)の調整が必要になる。
- 家が大きくなって、予算が上がる。
逆に吹抜けが小さかったり、窓が小さいと、
- 煙突みたいな吹抜けに??
- もっと大きくとれば良かったとなる
- 明るさなどが改善されない。
という事態になります。
これらは、
- 周辺環境の日当たりの条件
- 土地の高低差
- 家の仕様
- 屋根の出幅
- 間取りや窓配置
など、様々な要素があるなかで考える必要がある為、正解を導きだすのは難しいのですが、
例えば、
- 日射シミュレーション
- 内観パースや模型から空間のイメージをする
などは必要ですし、当然ですが、最も重要なのは、提案をしてくれる担当者さん(設計士さんや営業マン)の提案力です。
ここの判断をする為には、お施主様の提案に対しての知識向上はマストで、間取りに対しての知識を学んでもらう必要があります。
:インスタで好評だった間取りを20個ピックアップし、細かい設計の考え方などを含めてご紹介している記事になります。
間取りに対しての慣れ、またレベルアップになるように、設計に対しての考え方などもご紹介しています。
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必要な所まで天井を高くする!を考える。
では、ここで、注文住宅ならでは、こういった考えも出来るのでは?という話をしてみたいと思います。
先ずはイラストを見て頂ければと思います。
↓↓↓
イラストは、日当たり考えて、
- STEP①.必要な所まで一階の天井高を一部上げる
このイラストのように設計できれば、
- 日当りを確保し
- 吹抜けの体積を減らす
事が出来ますね。
その次に、
- STEP②.天井を高くしたその上をスキップフロアにする。
を考えれば、
- 家を大きくする事もない
と良い所どりが出来たりします。勿論、スキップフロアは、2階から2.5階への動線となる事から、階段が増えますので、
- 家の中の動線の動き
- 家の内装の価格UP
はあるので、検討は必要ですし、そもそも対応出来ない会社さんもありますので、注意は必要です。
こういった“必要な高さまで天井を上げる”そして、“その上をスキップフロアとして使う”は、意外と面白い間取りの選択肢になるかと思います。
その次に、
- STEP③.窓は横に広く取る
また、必要な窓の形も考えます。
この写真のように、窓を横に広く取る事が出来ると、
- 届く所でカーテンで調整が出来
- 目線が横に広がって開放感が出せる
ようになります。
折角の注文住宅なので、このようなやり方を検討して頂くのも面白いかと思います。
ご参考下さい^^
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↓↓↓今回の天井の高さに関する関連記事はこちら↓↓↓
参考記事:基礎知識だけど、超重要!家づくりでお金の基本を理解する!!
関連記事01:吹抜けは本当に寒い?を少し検証してみる!
関連記事02:隣地との距離から家の日当たりを考える!
関連記事03:家のデザインを考える!価格UPの応用編
関連記事04:二階の天井高を高くする??
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