日本の家づくりを考えた時に、ベースで重要なのは、『地震に強い家を建てる』という考えがあるかと思います。
そこで、この記事では、
- “地震に強い家とは??”
というテーマでお話できればと思います。
また、一般住宅の8割弱が木造建築という事もあり、地震に強い(木造の)家というテーマをメインとしてお話いたします。
その上で、鉄骨やコンクリート造も比較できた方が解り易いので全体を俯瞰する意味でも、併せて話をさせて頂きます。
木造軸組工法やツーバイフォー工法に関しては、以前の記事で、概要の説明をお伝えしていますので、そちらも併せてお読み頂ければと思います。
さてさて、話を進めていきますね。
皆さまは、“地震に強い家”と言われてどのような事をイメージされますでしょうか。
- 『やっぱり鉄骨の家がよさそう!』
- 『○○工法は、地震に強そうだ!』
- 『ハウスメーカーさんが良いんだろうな!』
など、様々なイメージが出てくるかと思いますが、ここは、意外と勘違いされている場合も多くあります。
例えば、“○○工法”という話をすると、
営業マンさん:『弊社は○○工法という独自の工法を採用していて、普通の家づくりよりも、すごく強いんです!』
お客様:『おお、そうか。確かにこの“○○工法”は強そうだな!』
となり易いのですが、
○○工法というと
ユニバーサルフレームシステム、シーカス、シャーウッド、マルチバランス、ビッグフレーム、テクノスター、アエラストロング、メタルウッド、J-wood、SE、Hs金物、テクノストラクチャー、グランウッドボイス、MJ-wood、ハイブリッド、ガイアス、ハイビーム、トヨタSW、EST、ハイパーフレーム、ロッキング、ツインモノコック、スーパーウォール、KES、WPC、スーパーストロング構造体
*各住宅メーカーさんが出している家の工法名(構法)
といった感じで、ざっとあげただけでもこれ位の工法が出てきます。
そして、それぞれの住宅会社さんは、自社の工法が如何に強いか??という説明をしてきます。
…
逆に説明不足な建築会社さんもあり、
うちは、
- 在来工法です。
- 金物工法です。
ぐらいの説明で、さらっと話を終える会社さんもあります。
このような説明の有無で比較してしまうと、『…やっぱりハウスメーカーさんの方が構造は強そうだ!!』という話になったりもします。
また、会社によっては、
- 耐震等級3以上!
- 壁倍率が11倍相当のものをつかっている!
- ここまでやっても倒れない実験をしています!
など、表現方法もそれぞれ色々とあります。
という事で、この状態ですと、正しい比較が出来ません。
そこで今回の話です。
地震に強い家をどうやって判断する?
では、実際にどのような判断で、地震に強い家を考えればいいのでしょうか。
この“地震に強い家”を考える時に、
各社の工法を比較する前に!
抑えて基本知識というのがあります!!
それが、下の図面です。
先ずは、単純に分類していく事が重要です。
それぞれの分類を上から簡単に解説していきますね。
分類1:木造?鉄骨?RC??
先ずは、大きく分類して頂き、それぞれの違いを理解する必要があります。
それぞれのメリットデメリットですが、
- 木造のメリット:価格が3つの中で一番安い、表現力は一番自由度が高い!
- 木造のデメリット:鉄骨やRCと比べると材質としてみると、一番度が弱い
… - 鉄骨のメリット:木造よりも強い
- 鉄骨のデメリット:木造よりも価格が高い、木造住宅よりも家が揺れる、断熱性能と気密性能が木造よりも落ちる
… - RCのメリット:3つの中で一番強い
- RCのデメリット:一番価格が高い!施工が難しい!
という話が言えたりします。
…まだまだありますが…^^;
はい、先ずは、こういった根本の話を理解する必要が出てきます。
先ずは【木造or鉄骨orRC】の三つの構造があることを知っておきましょう。
分類2:木造の分類を考える
次に、木造での分類ですが、
木造というと、大きく
- 在来工法
- 2×4工法
の二つに分類が出来ます。
- 在来工法のメリット:2×4工法と比べて、様々な工法が選べる。建築の自由度が高い!
- 在来工法のデメリット:工法によっては、構造として弱い所もある
… - 2×4工法のメリット:基本スペックとして、地震に強い!
- 2×4工法のデメリット:工法として間取りやプランの制約が多くある!
というメリット・デメリットが出てきます。
それぞれに良い所悪い所があり、実際に判断するとなると、間取りの提案をみたり、価格の違いを聞いたりしないと判断はできませんが、先ずは大きく理解していきましょう。
また、地震に強い!を考えると、
- 2×4工法
が実績などをみても安心できたりします。
分類3:在来工法をさらに細かく分類する!
では次です。
最後は、木造軸組工法での分類別けになり、これが出来れば、どの工法が一番良いかな??に関しての悩みもある程度の解決が出来るかと思います。
例えば、木造軸組工法と一言に言っても、
- 木造軸組工法
- 金物工法
- 木造ラーメン工法
という3つの分野に別ける事が出来るんです。
この3つに関しては、次のページで詳しくご紹介しておりますので、ご参考ください。
地震に強い家を建てる為に
はい、話を戻しますが、
地震に強い家を建てる為に、
基本となる工法(構法)選びですが、まずは上記の図のような分類が出来る!と思って頂くのが、良いように思います。
これが出来ると
『あの会社は、“○○工法”と言っていたけど、木造軸組工法のこの分野でしょ!』
と理解する事が出来ていきます。
そして、
それを踏まえて
を話していきたいと思います。
色々な工法の簡単な見分け方と、注意しておきたいポイントに関してお伝えしていますので、是非ご参考頂ければと思います。
意外と知らない事も多いかもしれませんので、お楽しみに
↓↓↓関連記事↓↓↓
地震に強い家を建てる(2回目):工法の見分け方
地震に強い家を建てる(3回目):耐震、制震、免震に関する事
関連記事:徹底比較!木造ラーメン構法
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